
長く生活を共にしたペットを亡くした際、突然のことで何から始めればよいのか分からないという方も多いのではないでしょうか。中でも「火葬はしてあげたいけれど、持ち込みでお願いできるのか?」という疑問をよく耳にします。
そこで今回は、新宿区でペット火葬を持ち込みで依頼する方法や、注意点、民間サービスとの違いについてわかりやすく整理しました。
「費用は?」「連絡先は?」「持ち込むとどうなるの?」など、気になるポイントを一つずつ解説していますので、ぜひ最後までご覧ください。
どこに持ち込めばいいの?新宿区の火葬先3つ

新宿区でペット火葬を「持ち込み」で依頼できる施設には、区の清掃事務所、民間のペット火葬業者、動物霊園の3つがあります。それぞれに特色があり、料金やサービスの内容も異なります。
ここからは、新宿区内で利用可能な3つの火葬施設について、その特徴や違いを分かりやすくご紹介します。
新宿区役所(清掃事務所)に持ち込む場合

新宿区でペット火葬を「持ち込み」でお願いできる場所として、まず挙げられるのが区の清掃事務所です。体重が25kg未満のペットであれば、1頭あたり3,000円で引き取りを受け付けてもらえます。
清掃事務所に預けられたペットは一時的に保管された後、提携している動物霊園へ運ばれて火葬されます。火葬は複数のペットを一緒に行う「合同火葬」の形式で行われるため、ご家族のもとに遺骨が戻らない点には注意が必要です。
なお、支払いはペットを清掃事務所に引き渡すタイミングで行うのが一般的です。ただし、支払い方法(現金・振込など)は事務所によって異なる場合があるため、あらかじめ確認しておくと安心です。
新宿区の清掃事業所でのペット火葬について詳しく知りたい方は、「ペット火葬は新宿区役所に依頼できる?流れや費用、火葬業者との違いを解説」もあわせてお読みください。
民間のペット火葬施設に持ち込む場合

新宿区内およびその周辺には、施設に直接ペットを持ち込む形式のほか、自宅まで訪問して対応してくれる民間のペット火葬サービスも存在します。これらのサービスには、施設へ直接ペットを持ち込むタイプと、自宅まで引き取りに来てくれる訪問タイプがあります。
区のサービスでは対応していない、より細やかな選択肢が魅力です。例えば、ペット一体だけを火葬する個別火葬や、飼い主が立ち会える立ち会い火葬、そして遺骨の返却など、多様なニーズに応じたプランが用意されています。
費用は自治体の火葬と比べると高めですが、「きちんとお別れの時間を持ちたい」「遺骨を手元に残したい」といったご希望がある方にとっては、納得のいく見送りができる選択肢となるでしょう。多くの施設では事前予約が必要となるため、火葬の形式や費用、対応エリアなどを比較しながら、ご自身の想いに合ったサービスを選びましょう。
動物霊園・お寺に持ち込む場合

新宿区周辺には、ペットの火葬や供養に対応している動物霊園や寺院があります。こうした施設の中には、読経を伴ったお別れの儀式や、心を込めた見送りの時間を設けた火葬プランを提供しているところもあり、一般的な火葬サービスとは異なる特色が見られます。
火葬の手順や費用、持ち込みの方法などは施設ごとに異なるため、実際の利用を検討する際には、あらかじめサービス内容を確認したうえで、ご自身やご家族の気持ちに寄り添った選択をすることが大切です。
ペット火葬の種類(新宿区での持ち込み前に知っておくこと)

ペットを亡くしたとき、最初に考えるべきことのひとつが「どのような方法で送り出すか」ではないでしょうか。新宿区でペット火葬を検討する場合、大きく分けて「合同火葬」と「個別火葬(立会・一任)」の2種類があり、それぞれ特徴が異なります。
まず合同火葬は、他のペットと一緒に火葬される方法で、費用を抑えられる反面、遺骨の返却はされません。また、儀式的な対応や名前の記録もされないケースが多く、個別の時間を大切にしたいご家族には、不向きな方法といえるでしょう。
一方で個別火葬は、1頭ずつ丁寧に火葬される方法で、遺骨の返骨が可能です。さらに、「立会火葬」で最後のお別れに同席することも、「一任火葬」で専門スタッフにすべて任せることもできます。
新宿区内には常設の火葬施設は限られていますが、持ち込み対応の霊園や、火葬車による訪問火葬も選択肢として存在します。まずはそれぞれの火葬の種類と特徴を知り、ご家族にとって納得のいく形を見つけることをおすすめします。
合同火葬の特徴と注意点

新宿区でペットの火葬を行う際、行政を通じて利用できる方法として「合同火葬」があります。これは他のご家庭のペットと一緒に火葬される形式で、費用を抑えられる点が大きな特徴です。前述したように新宿区では、体重25kg未満であれば3,000円で引き取りを依頼することができ、経済的な負担が軽いという利点があります。
ただし、合同火葬にはいくつか注意しておきたい点もあります。最大の特徴は、遺骨の返骨ができないことです。他の動物たちと一緒に火葬されるため、個別の遺骨を区別することができません。また、火葬の立ち会いや個別のお別れの時間も設けられないため、儀式的な対応や心の整理といった面で物足りなさを感じる方もいらっしゃいます。
そのため、費用の負担を抑えたい場合には有力な選択肢ですが、後悔のない見送り方をするためにも、特徴や制限をよく理解したうえで判断することが大切です。
個別火葬(立会/一任)の特徴

大切な家族であるペットとの別れに際して、「できる限りのことをしてあげたい」と思う方も多いことでしょう。そんな気持ちに応えるのが、個別火葬という選択肢です。1頭ずつ丁寧に火葬が行われ、遺骨の返却や火葬への立ち会いも可能なため、心のこもった見送りができる方法として多くの方に選ばれています。
個別火葬には、「立会火葬」と「一任火葬」の2つの形があります。立会火葬では、火葬前のお別れから火葬の立ち会い、収骨までを家族で行うことができ、まるで小さな葬儀のように、心を込めて送り出すことができます。
一方、一任火葬は火葬のすべてを専門のスタッフに任せる方法です。感情が追いつかないときや、仕事や家庭の都合で時間を確保しにくい場合などに選択されることが多いです。
新宿区では、施設に直接持ち込める霊園のほか、自宅まで火葬車で来てくれる訪問型サービスも利用できます。「どのような形でお見送りをしたいか」というご自身の気持ちを大切にしながら、しっかりと検討されることをおすすめします。
火葬方法の選び方と判断ポイント

まず確認しておきたいのは、遺骨を手元に残したいかどうかという点です。返骨を希望する場合は、個別火葬を選ぶ必要があります。
次に考慮すべきは、火葬への立ち会いの有無です。「最後の姿を見届けたい」「ありがとうの気持ちを直接伝えたい」といった想いがある方には、立会火葬が適しています。一方で、感情的な負担が大きいと感じる方や、時間に制約がある場合は、一任火葬が心身の負担を軽減する手段となるでしょう。
費用面も重要な判断材料です。合同火葬は比較的低価格で利用できるのが特徴です。一方、個別火葬は費用が高めになりますが、その分、希望に応じた柔軟な対応や返骨などのサービスが受けられます。
ペットとの最後の時間をどう過ごすべきかに正解はありません。大切なのは、ご家族それぞれの気持ちに寄り添い、後悔のないかたちで送り出せる方法を選ぶことです。
持ち込むまでにやることは?

新宿区内のペット霊園や葬儀社にご自身でペットを持ち込む場合、落ち着いてお別れの時間を迎えるためにも、事前の準備が大切です。初めての方でも迷わないよう、確認すべきポイントをまとめました。
まずは、火葬施設への予約が必要かどうかを確認しましょう。ほとんどの民間施設では事前予約が必要で、当日受付に対応していない場合もあります。希望の日時で火葬を行いたい場合は、なるべく早めに電話やWebで連絡を取るようにしましょう。
続いて、持ち込み方法や受付の流れ、アクセス情報を確認します。施設によっては駐車場の有無や持ち込み時の入口が決まっている場合もあるため、事前に確認しておくと安心です。
準備しておくものとしては、ペットを安置するためのタオルやペットシーツ、箱やキャリーケースのほか、一緒に火葬したい品(お花、おやつ、おもちゃなど)も必要に応じて用意しておきましょう。施設によっては、数珠やハンカチの持参を推奨する場合もあります。
気持ちが落ち着かない中での準備は大変ですが、事前に流れを把握しておくことで、少しずつ気持ちの整理もしやすくなります。できる範囲で、心を込めた準備を進めましょう。
持ち込み火葬には予約が必要?

新宿区でペットの火葬を希望する場合、多くの霊園や葬儀社では事前の予約が必要です。とくに持ち込みでの個別火葬を希望する場合や、お別れに立ち会いたい場合には、スケジュール調整が必要となるため、早めに予約をしておくことをおすすめします。
施設によっては受付時間が決まっていたり、曜日によって対応内容が異なったりすることもあるため、ご家族の都合に合うかどうかを事前に確認しておくと安心です。
予約時には、火葬の種類(個別火葬・合同火葬)や返骨の可否、料金の目安や所要時間なども一緒に確認しておくと、当日の流れをイメージしやすくなります。また、ペットの大きさや種類によって受け入れの条件が異なる場合もあるため、あらかじめ伝えておくとスムーズです。
あわせて、申込書の記入や、簡単な確認書類の用意が必要な場合もあります。特別な書類を求められることはほとんどありませんが、予約時に持ち物や手続きの流れを確認しておくと、当日に慌てずにすみます。
大切な家族との最後の時間を安心して迎えるために、小さなことでも、気になることがあれば遠慮せずに尋ねてみましょう。
火葬までどうやって保管すればいい?

火葬までの間、ご自宅でペットを安置しておく時間が必要になることがあります。新宿区内の霊園や火葬施設への持ち込みを予定していても、すぐに対応できない場合もあるため、その間の適切な保管方法を知っておくことはとても大切です。
まず何より重要なのは、できるだけ早く安置の準備をすることです。亡くなった後は体温が徐々に下がり、時間とともに状態は変化していきます。清潔なタオルやペットシーツでやさしく包み、涼しく乾燥した場所に安置しましょう。お腹のあたりを中心に保冷剤やドライアイスをあてて冷やすと、状態を保ちやすくなります。
季節によって注意点も異なります。特に夏場は気温が高く傷みが早く進むため、こまめな保冷とできるだけ早めの火葬手配が必要です。冬場は比較的安置しやすいものの、湿度が高い環境では腐敗が進みやすいため注意が必要です。
安置できる期間の目安は、夏場で1~2日、冬場で2~3日ほどとされています。それ以上の期間が空く可能性がある場合は、早めに霊園や火葬施設に相談し、適切な対応を確認しましょう。
また、安置の際には、ペットが生前愛用していた毛布やクッションをそばに置いたり、好きだったおやつやおもちゃをそっと添えたりするのもおすすめです。そうしたひとときが、ご家族にとって気持ちと向き合う大切な時間になることもあります。
火葬までの時間は、深い悲しみの中でも「ありがとう」を伝えるための大切なひとときです。無理をせず、ご自身のペースで準備を進めながら、静かにお別れの時を迎えられるよう心を整えていきましょう。
持ち込み火葬と訪問火葬を比較する

ペット火葬には「ご家族が火葬施設まで運ぶ持ち込み火葬」と「火葬車が自宅へ来てくれる訪問火葬」があります。それぞれに異なる特徴があるため、どちらを選べばよいか迷ったときは、メリット・デメリットを整理して比べてみるのも1つの方法です。
以下でそれぞれのメリット・デメリットを確認しましょう。
🔸持ち込み火葬のメリット・デメリット
項目 | 内容 | ||||
---|---|---|---|---|---|
メリット | ・費用を比較的抑えられる ・火葬場によっては待合室や休憩室が整っており、落ち着いた空間でお別れできる ・家族や知人と集まりやすく、参列しやすい場合もある | ||||
デメリット | ・火葬場までの移動や搬送の負担がかかる ・小さなお子様や高齢の方がいると手続きが大変なこともある ・希望の日時に予約が取りにくい場合がある |
🔸 訪問火葬のメリット・デメリット
項目 | 内容 | ||||
---|---|---|---|---|---|
メリット | ・自宅で見送れるため、移動の必要がない ・ペットが慣れ親しんだ場所で火葬できる ・個別火葬が基本のため、他のペットと一緒になることがない | ||||
デメリット | ・持ち込み火葬よりも費用が高くなることが多い ・火葬車の稼働には一定のスペースが必要になる ・住宅密集地では近隣への配慮が必要になる場合がある |
🔸 どちらが向いている?|選ぶ際のポイント
向いている方の例 | 持ち込み火葬 | 訪問火葬 |
---|---|---|
費用を抑えたい方 | ◎ | △ |
自分で移動できる方 | ◎ | 〇 |
自宅で静かにお別れしたい方 | △ | ◎ |
体調・事情により外出が難しい方 | △ | ◎ |
住宅密集地にお住まいの方 | ◎ | 〇(※希望の場所で火葬できないこともある) |
どちらが「正しい」ということはありません。大切なのは、ご家族が「納得できるかたち」でお別れの時間を過ごせるかどうかです。「費用」「場所」「気持ちの整理の仕方」など、何を大事にしたいかを整理したうえで、ご家族にとって心から納得できる形を選ぶことが大切です。
おわりに|新宿区でペット火葬を『持ち込み』で考えている方へ
今回は、新宿区を中心とした地域で、持ち込みでのペット葬儀を検討されている方向けに、新宿区役所(清掃事務所)への依頼方法や、持ち込み火葬以外の選択肢と、それぞれ特徴などを情報をお届けしました。
大切な家族であるペットとのお別れに、正解はありません。何をどう選べばいいのか迷ってしまうのは当然のことです。新宿区で「持ち込み火葬」を考えている方の中にも、「これで良いのだろうか」と不安になる方は少なくないでしょう。
火葬場に自ら連れて行くのは、寂しさもあるけれど、「最後まで自分たちの手で送りたい」という想いから選ばれることもあります。施設によっては、落ち着いた空間で静かにお別れの時間を過ごせるところもあります。
一方で、自宅で見送れる「訪問火葬」も、心の準備がしやすく、ゆっくりと想いを伝えられる方法として選ばれています。どちらにも良さがあり、正解は一つではありません。費用や距離だけでなく、自分の心に寄り添えるかどうかも、ひとつの判断軸にしてみてください。