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ペット葬儀コラム

ペットを自分で火葬するのは違法?土葬はできる?適切な供養方法を紹介

ペットを自分で火葬するのは違法?土葬はできる?適切な供養方法を紹介

かけがえのない家族の一員であるペットが旅立ってしまったとき、「せめて最後は自分の手で安らかに送ってあげたい」と思うのは、飼い主として自然な気持ちです。その気持ちから「自宅の庭や所有地で火葬できないだろうか」と考える方もいらっしゃいます。

しかし、残念ながらご自身でペットを火葬することは法律で禁止されています。また、火葬がうまくいかずにご遺体を傷つけてしまったり、煙や臭いが原因で近隣トラブルに発展してしまうなど、多くのリスクも伴います。

この記事では、ペットを「自分で火葬できない理由」を解説したうえで、代わりにできる合法的な供養方法としての「土葬」「プランター葬」、そして最も安心できる専門業者へ依頼する火葬方法について解説します。

大切なペットとのお別れが、穏やかで心のこもったものになるよう、供養方法を選ぶ際の参考になれば幸いです。

自分でペットを火葬してもいいの?

骨壺

「自分の手で送ってあげたい」という想いから、ご自身の手で火葬し、弔ってあげたいと考える飼い主様もいらっしゃいます。しかし、結論からお伝えすると、ペットをご自身で火葬することはできません

愛情のこもった行為であっても、結果として法律違反になったり、お別れに深い後悔を残してしまったりする可能性があるのです。

自宅でのペット火葬は違法

ペットのご遺体は、飼い主様にとっては大切な家族そのものですが、法律上は「一般廃棄物」として扱われます。

そのため、「廃棄物の処理及び清掃に関する法律(廃棄物処理法)」に基づき、許可なく廃棄物を焼却(野焼き)することは禁止されているのです。自宅の庭や所有地であっても、適切な設備を持たない個人がペットの遺体を火葬(焼却)することは、この法律に抵触する行為となります。

違反した場合には懲役や罰金が科される可能性もあり、ペットを想う気持ちから取った行動が、意図せず法を犯す結果となってしまいます。

法律違反以外にもさまざまな問題がある

悩む喪服の女性

ご自身でペットを火葬しようとすることには、法律違反のリスクだけでなく、以下のような多くの問題が伴います。

  • 火の取り扱いによる火災や事故の危険性
  • 煙や臭いが原因となる近隣トラブル
  • 遺体が完全に焼却されず、衛生上の問題が残る
  • 遺骨が残せず、供養の形にならない

ご家庭では火葬に必要な高温を安定して維持することが難しく、予期しない火災のリスクが心配されます。また、火葬の際に生じる煙や臭いは、どうしても近隣の方々に迷惑をかけてしまう可能性があります。

さらに、大切なペットの遺骨をきれいな状態で残すには、繊細な温度調整と専門的な技術が求められます。適切な環境が整わないと、遺骨が粉々になってしまったり、十分に火葬されずに燃え残りが生じてしまったりすることがあり、大切なペットを尊厳ある形で見送ることができません。

こうした理由から、穏やかなお別れを望んでいたはずが、かえって心の傷として残ってしまうことは、何よりも避けなければなりません。

自分でできる合法なペットの埋葬方法

バラを持つ女性

自宅で火葬はできませんが、法律に違反しないかたちでご自身の手で行える埋葬方法もあります。

代表的なのが「土葬」「プランター葬」です。

どちらの方法も「最後は自分の手で見送りたい」という飼い主様の気持ちを形にできますが、注意点を理解していないと後々トラブルにつながる恐れがあります。

ここでは、自分でできる代表的な方法である「土葬」「プランター葬」について、その特徴と注意点を解説します。

(1)ペットの土葬

土葬とは、ご自宅の庭や所有している土地にペットの遺体を埋める方法です。かつては一般的な供養方法でしたが、現在は都市部を中心に土葬が難しい地域もあります。

土葬を行う際の主な注意点は以下のとおりです。

  • 私有地でのみ可能(借地や公共の土地では不可)
  • 深さ50cm以上掘って埋める(掘り返されないため)
  • 石灰をまいて衛生管理を徹底する
  • 近隣に悪臭や虫害が及ばないようにする

まず、十分な広さと深さを確保できる私有地が不可欠で、埋葬する穴が浅すぎると、腐敗による悪臭や野生動物による掘り返しといった深刻な問題が発生する恐れがあります。特に水源に近い場所では、地下水汚染などの衛生上のリスクが高まるため、川や湖の周辺での土葬は避けるべきです。

また、ペットの大きさによっては土葬が現実的に難しい場合があります。小型動物なら対応できますが、中型犬・大型犬では土地の広さや掘削の労力から現実的ではないケースも多いです。

さらに、将来的な引っ越しや土地の売却により管理が困難になった場合、新たな土地所有者とのトラブルに発展する可能性も考慮しておく必要があります。

(2)プランター葬

庭や埋葬できる土地がない場合に選ばれているのが「プランター葬」です。大きなプランターや植木鉢に遺体を安置し、土をかぶせて植物と一緒にご供養する方法です。

特にマンションやアパートにお住まいの飼い主様にとって、場所を選ばずに実施でき、引っ越しの際にもプランターごと移動できるという大きなメリットがあります。

なお、プランター葬は熱帯魚や小型の爬虫類、ハムスターなどの小さなペットには適していますが、猫や犬などの中型以上のペットでは、プランターのサイズや土の量の面から現実的ではないケースが多いです。

プランター葬を行う際の主な注意点は以下のとおりです。

  • 遺体を納める前に防臭・防腐のための処理(石灰や布で包むなど)が必要
  • 屋内ではなく屋外に設置するのが基本
  • 気候や土壌の状況により腐敗が早まることがある

プランター葬は、通常の土葬と比べて土の量や微生物の数が限られているため、適切な分解が進まずに腐敗や害虫の発生といった問題が起こる可能性があります。また、実施する際は、深さ30cm以上の大型プランターを使用し、十分な量の良質な土を入れましょう。

ペットを火葬するなら業者への委託が必要

自宅でペットを火葬することはできないため、火葬を希望する際には必ず業者へ委託する必要があります。 主な選択肢は「自治体に依頼する方法」と「民間のペット葬儀社に依頼する方法」の2つです。

それぞれに特徴やメリット・デメリットがあるため、希望に合わせて選ぶことが大切です。

自治体にペット火葬を依頼する場合

多くの自治体では、ペットの遺体を「一般廃棄物」として扱い、処理や火葬を受け付けています。費用は比較的安価で、数千円〜1万円程度で利用できるケースが多いのが特徴です。

ただし自治体への依頼には以下のような注意点があります。

個別の火葬やセレモニーは不可
自治体での火葬は合同火葬が基本となり、他のペットと一緒に処理されます。個別のお別れの時間や立会いはできないため、家族だけの特別な儀式を希望される場合には適さない方法です。

遺骨は返ってこないことが多い
合同火葬のため、個体ごとの遺骨を分別することは困難で、ほとんどの自治体では遺骨の返却をおこなっていません。手元に遺骨を残してご供養したいとお考えの場合にはおすすめできません。

受付日や時間に制限がある
多くの自治体では受付日が平日のみ、または特定の曜日に限定されており、急なお別れの際には対応が困難な場合があります。また、事前予約が必要なケースも多く、思い立った時にすぐ依頼できるわけではありません。

民間のペット葬儀社にペット火葬依頼する場合

一方、民間のペット葬儀社に依頼すると、個別火葬や立ち会いなど希望に合わせたプランを選ぶことができます。自宅に訪問して火葬を行う「訪問火葬」や、ペット霊園でのセレモニー付き火葬など、サービスの幅が広いのが特徴です。

民間業者を利用する最大のメリットは、遺骨を返してもらえる点です。個別での火葬により、ペットの遺骨だけを骨壷に納めて受け取れるため、ご自宅でのご供養が可能になります。また、プランによってはご家族で火葬に立ち会うこともできます。

個別火葬と合同火葬の特徴や費用を詳しく知りたい方は、「愛犬の葬儀・火葬の流れ|手順や事前準備、必要な手続きを詳しく解説」をお読みください。

ペット火葬を依頼する業者選びのポイント

安心して大切なペットを任せるためには、業者選びがとても重要です。比較の際には以下の点をチェックしましょう。

チェック項目確認すべき内容
料金体系基本料金・オプション・追加費用が明確に提示されているか
火葬方法個別火葬・合同火葬のどちらに対応しているか
立ち会い家族が立ち会えるプランがあるかどうか
信頼性利用者の口コミや評判、実績が十分にあるか
サービス対応エリアや出張サービスの有無 / 夜間や休日の対応可能かどうか

複数の業者を比較検討することで、費用やサービス内容に納得したうえで依頼でき、後悔のないお別れにつながります。

まとめ

ペットを自分で火葬することは、法律で禁止されているうえに、火災や近隣トラブルといった現実的なリスクも伴います。そのため、自宅での火葬はできず、自治体や民間の業者に委託することが唯一の方法です。

自分で供養したい場合には「土葬」「プランター葬」といった方法もありますが、衛生面や環境面の配慮が欠かせません。しっかりとした火葬や供養を望むなら、自治体または民間の葬儀社に依頼するのが安心です。

この記事では、ペットを自分で火葬できない理由とリスク、代わりにできる埋葬方法、さらに火葬を業者に依頼する際の選択肢や注意点を解説しました。

大切なペットとの最後のお別れが、少しでも心穏やかで後悔のないものとなるよう、供養の方法を選ぶ際の参考にしていただければ幸いです。

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